投資体験ラボ
もりた つかさ
2026年6月18日
今回は、三重県津市の高田短期大学にて、経済・投資体験ゲーム「世界の国版」を開催させていただきました♪
ご縁をくださったのは株式会社en-cluture代表の筒井さん。前回の三重大学に続き2回目の大学内での開催です♪

ご参加いただいたのは14チーム・総勢42名。1チーム2〜4名で組んでいただき、チーム内で相談しながら投資配分を決めていくチーム対抗戦のスタイルです。新システムに変わってからでは最大級の規模ということで、システムの安定を見定める上でも重要な機会。会場いっぱいの大所帯でにぎやかに進めさせていただきました。
例によって、最初は恒例のお金のタイプ診断からスタート。
チーム戦では「チーム代表者のスマホ1台」でゲームを進めるため、メンバー個々はそれぞれのスマホで診断 → 結果を口頭で代表者に伝える → 代表者がチームの構成として入力、という流れ。42名分のお金タイプを集めた結果は、見事に8タイプすべてに分かれる結果に。

もっとも多かったのが、バランス重視の「THEバランサー」と、人生設計を大事にする「ライフデザイナー」。この2タイプで全体の約4割を占めていて、短大生のみなさんらしい「落ち着いた価値観」がじんわり見えてくる結果になりました。
そこに攻めの「波乗り名人」、楽しむことを大事にする「パーリーピーポー」、堅実派の「やりくり上手」「コツコツマスター」、ライフスタイル派の「週末ゴージャス」「ポイントゲッター」まで、見事に8タイプすべてが揃いました。
今回は任意で組んでいただきましたが、似たもの同士だったり、正反対に近いタイプだったり、メンバーの組み合わせ次第でチームの個性が浮き上がってくるのもチーム戦ならではの面白さです♪
そしていざ、投資体験ゲーム「世界の国版」スタート。
6ターン制で、世界各地の国・地域に投資先を分散させながら、100万円を元手にニュースに合わせて市場の動きを体感していきます。
チーム内で「この国はどう?」「いや今回はこっちの方が...」と相談しながら進めていくのですが、同じ情報を見ていてもチームごとに判断が見事に分かれていくのが、毎度ながら面白いところ。攻めるチーム、慎重に守るチーム、議論しすぎて時間内に決断が困難なチーム——14チームそれぞれの色が、ターンを重ねるごとに少しずつ濃くなっていきました。
今回特徴的だったのは、高い現金比率。
参加者に聞くと、「お金を減らしたくない」「無くなっても後悔しないレベルの金額」と言ったように、非常にリアルな感覚で取り組んでくれていることがわかります。
これまでのゲームにおいてもここまで現金比率の高いゲーム展開は珍しいかもしれません。そして、参加者の価値観がゲーム全体の傾向や空気を作っていくという現象は、ここからも容易に見てとれますね。

その中でも面白かったのが、1位の守銭奴チーム。
このチーム、なんと「まずはお金を守る」と現金100%からスタート。元手100万円をそのまま手元に置いて、世界の動きをじっくり眺めるところからのスタートでした。
他のチームが資産を伸ばしていく中で、一時は元本割れで最下位を彷徨う状況まで沈んでしまいます。
ところが、3ターン目から徐々に頭角を現し始め、慎重に投資先を見極めながらじりじりと順位を上げていきます。そして後半一気に資産を大きく伸ばし、最終的には372万円でフィニッシュ!見事な大逆転で1位の座を掴み取りました🏆

面白いのは、このチームのお金タイプ構成が「THEバランサー+やりくり上手+波乗り名人」のミックス型だったこと。「守る」を起点に「見極めて」「波に乗る」——3人それぞれの個性が、チーム名(守銭奴)とは裏腹に見事に噛み合って、「いきなり全力投資せず、まずは観察、機を見て一気に動く」という大人顔負けの投資スタイルになっていました。このチームだからこその見事な取り組みでした♪
順位だけでは見えてこない「光る投資(と気をつけたい投資)」を讃える部門賞。
今回は守銭奴チームが5部門、そチームが4部門と、上位2チームが圧倒的な存在感を放ちました👑

守銭奴チームの「勝負強さ」、「そ」チームの「集中+安全+一途」という多面性、アイドルチームの「分散+計画」という堅実さ、そしてひろたゼミの一員(嘘)チームのリスクに対しリターンに優位性のある取り組み——順位の数字だけでは見えてこない、一人ひとり、一チームごとの "投資の個性" が立体的に浮かび上がる結果になりました。
今回のシステムからは、ゲームプレイをAIで分析できるようにしてあります。14チームそれぞれの傾向を一言で表現してもらいました♪
守銭奴 チーム(1位):「お金を守る」を盛大に裏切った沈黙→ラスト一閃の "真の狩人"
そ チーム(2位):中盤から先頭強奪、ほぼ無敗の冷静沈着型
かな チーム(3位):初動天才・最後まで失速なしの優等生
あ チーム(4位):THEバランサー × 2 の地味すぎる強さ
瀬古しほ チーム(5位):諦めない感性派・最後にぐっと来るタイプ
パーリー チーム(6位):4人で考え抜きました型・じっくり長考チーム
ま チーム(7位):ラストで5つ抜きの遅咲きすぎる暴れ馬
桑原せいこ チーム(8位):中盤まで王者・最後だけ抜かれた儚き前半特化
ひろたゼミの一員(嘘) チーム(9位):順位は9位、中身は1位の "真の投資家"
アイドル チーム(10位):勝つより整える派・お作法の鬼
A チーム(11位):ピリッとはしないがブレない、中道の王
いちご チーム(12位):中盤伸び盛り→ラストでガス欠タイプ
四角関係 チーム(13位):4人会議の代償か、慎重すぎて伸び悩み
自由奔放 チーム(14位):名は体を表す。冒険家、ただいま修業中
順位が下に行くほど容赦のなさが増していく傾向がありますが、今回は比較的温和な表現でまとめてくれました(笑)
守銭奴チームの最終ターンでの大逆転劇、「そ」チームの終始トップ集団の安定感、12位から一気に7位までジャンプアップした「ま」チーム——上位だけでなく中位〜下位の動きにもドラマがあって、「順位が動き続けた」見ごたえのある一戦でした。
もうひとつ面白かったのは、同じ「THEバランサー」が主要な構成のチームでも、守銭奴(1位)/そ(2位)/あ(4位)/ひろたゼミの一員(嘘)(9位)と順位は大きく分かれたこと。お金の性格診断は「傾向」であって、その場での判断やチーム内での議論など、思い切りで結果はいくらでも変わるということを実感できた回でした。チームを組むからこそ生まれる「相談 → 決断」のプロセスは、個人では味わえない醍醐味だなと改めて感じた次第です。
そして今回感じた課題は、やはり「時間と体験・コミュニケーションの密度」。大学での開催は 1枠90分間と限られているため、なかなか濃いコミュニケーションが取れなかったことが個人的に悔しいところでした。
特に今回のように50名程度での開催となると、やはり一人一人の取り組みや価値観にまで触れることができず、どこか「講師と学生」の距離感を超えられない感覚がもどかしい。
体験としての厚みも大切にしたいものの、コミュニケーションの中で育まれる関係性や、好奇心・面白さもこのゲームの重要な要素です。この辺りのバランスがうまく取れるような仕組みづくり…まだまだ改善の余地はありそうです(>_<)